扁桃腺の炎症などが原因となる疾患を起こす病巣扁桃

扁桃腺の炎症などが原因となる疾患を起こす病巣扁桃

扁桃腺は一般的には口蓋垂、いわゆるのどちんこの両脇にある口蓋扁桃のことを指します。
口を大きく開けたときにのどちんこの左右両側に丸く見える部分で、風邪などを引いた時には赤くはれて見える場所でもあります。

 

扁桃腺には免疫機能のまだ発達していない幼児期に病原菌が体内に侵入するのを防ぐ機能があります。大人になるにつれ免疫機能も発達し、徐々にその役目もそれほど重要ではなくなることから、よく大人になると扁桃腺をとっても問題ないと言われることが多いようです。

 

一般的には口蓋扁桃は7歳前後で最も大きくなり、その後徐々に小さくなっていきますが、成人しても扁桃が肥大したままのこともあり、その大きさには個人差があります。

 

扁桃腺炎

 

病巣扁桃とは

病巣扁桃とは扁桃が原病巣となって、それ自体はほとんど症状がないのに扁桃から離れた臓器に症状が現れる疾患のことを言います。
扁桃腺摘出手術の有効性が報告された疾患は多種多様な疾患に及びますが、摘出することによって高い有効性が報告されている疾患に

  • 掌蹠膿疱症
  • 胸肋鎖関節過形成症
  • IgA腎症

などがあります。

 

これらの症状は扁桃自体の症状はほとんど感じることがなく、ほとんどの場合、二次疾患固有の症状が現れます。扁桃腺との因果関係を示す症状としては、上気道炎や扁桃炎にかかることで二次疾患の症状が悪化するということです。扁桃腺と二次疾患の因果関係を調査する検査方法としては扁桃誘発試験と打消し試験という方法があります。

 

これらの方法はそれぞれ扁桃腺を直接刺激する、あるいは扁桃腺の炎症を抑えて二次疾患の変化や体温、血液検査の結果で因果関係を判定するというものです。

 

掌蹠膿疱症は手のひらと測定部に小さな膿胞ができ赤くはれ皮膚が剥けます。
原因としては免疫異常や金属アレルギーなどが言われますが、現在では病巣扁桃が原因として強く疑われています。
口蓋扁桃を手術で摘出することによって80パーセント以上が消失すると言われています。

 

扁桃腺摘出手術体験と、切らない治療法

 

以下の体験談では、扁桃炎を繰り返し摘出手術を行った親子のお話と、手術せずに慢性扁桃炎する方法を紹介しています。
あなたの症状と照らしあわせて、参考になさってください。