扁桃腺の手術を行うメリット、デメリットとは

扁桃炎と扁桃線肥大｜症状と手術 TOP ＞扁桃腺炎の予防と対処法＞扁桃腺炎の治療法としての手術＞扁桃腺の手術を行うメリット、デメリットとは

扁桃腺の手術を行うメリット、デメリットとは

扁桃腺は喉の奥の左右にあります。風邪のウイルスなどが口から侵入してくると、まず扁桃腺がこれらのウイルスと闘って退治しようとしてくれる関所とも言えるべき場所です。

扁桃腺炎とは…

この扁桃腺に様々なウイルスが付着すると炎症を起こし大きく腫れ上がったり赤くなって痛みを伴なうことがあります。これが扁桃腺炎という病気です。一般的に扁桃腺はウイルスと戦う免疫機能をを持った器官ですから体内に侵入しようとするウイルスやバクテリアなどをすべて阻止しようと日々頑張ってくれています。

扁桃腺がウイルスに負けてしまって高熱

しかしたまたま体が弱っていて免疫機能が低下している時ですと扁桃腺がウイルスに負けてしまって高熱が出たり関節痛が起きたりとかなり酷い症状を引き起こしてしまいます。
こうしたトラブルを一年のうちに４、５回繰り返すという場合にはその度に何日も仕事や学校を休まなければならないので普通の仕事も通学もままならないということになってしまうのです。

そういった場合には日常生活や仕事に大きな支障が出てくるので初めて扁桃腺手術の適用となるのです。

扁桃腺の手術のメリット

扁桃腺の手術を行って完全に摘出してしまえば、扁桃腺自体が無くなるわけですから、それまで悩まされてきた扁桃腺炎などを引き起こす機会は激減します。
扁桃腺を摘出しても全く喉の痛みや腫れが起きなくなるわけではありませんが、扁桃腺がないことで、高熱や喉の激しい腫れや痛みからは解放されるのは扁桃腺手術の大きなメリットだと言えるでしょう。また扁桃腺炎は何度も繰り返していると抗生剤も効果が出にくくなる慢性扁桃炎に移行してしまう場合があります。

そうなると扁桃に年中溶連菌などが巣作ってしまい、最悪の場合は喉から体内に菌が入り込み腎臓に炎症を起こしてしまい腎盂炎や腎炎などを引き起こしてしまうこともあるのです。こういった重篤な疾病の予防も行えるのも扁桃腺の摘出手術のメリットです。

ただ扁桃腺手術はメリットばかりではないこともきちんと理解しておかなければなりません。

扁桃腺の手術のデメリット

扁桃腺摘出手術のデメリットは扁桃を摘出することによって口から侵入したウイルスなどをせき止める場所が無くなる為、免疫力がやや落ちてしまい風邪をひきやすくなるという意見もあるようです。また手術を行うと扁桃が無くなることで声が変わってしまって別人のようになるという報告もあります。他には、やはり手術後の痛みはかなり厳しいということです。

だいたい術後１週間ぐらいは飲み物ぐらいしか喉を通らないほど痛みがあるようです。この喉の傷は子供の方が大人よりも回復が早いのでできれば若い年齢のうちに手術をするのが良いでしょう。

以上のように扁桃腺摘出手術にはメリット、デメリットがあるので安易に手術を受けるのではなく、しっかり耳鼻科医と納得するまで相談したうえで最終的に決定するべきでしょう。