扁桃腺とアレルギーの関係とは

アレルギー反応には即時型と遅発型があります。
即時型アレルギー

即時型アレルギーは、原因となった物質との接触後たちまち発症し短時間で終息するタイプです。たとえばアレルギーの元となる物質を食べ、数分後にじんましんが出て、どんどん全身に広がったものの数時間でおさまった、という感じの表れ方です。

遅発型アレルギー

遅発型アレルギーは、原因となった物質との接触後、数時間かけて徐々に症状が出始め、数日から数週間かけて重篤化していきます。きっかけから発症までに時間があるので、原因の特定が困難だったり、対処が遅れたりしてやっかいです。

 

ときにはこの2つの複合型も起こり得ます。最初に即時性の激しい症状が出て、おさまったころに遅発性の症状が始まるパターンです。

 

扁桃腺のお話し

扁桃腺のお話し

扁桃腺は口の中の、舌の付け根の両側にあるリンパ組織です。リンパ液を分泌しないのでリンパ腺ではありません(余談ですが扁桃腺は「腺」ではないわけですから、実は「扁桃」と呼ぶのが正しいのですね)。扁桃腺は、体外から口に入ってくる細菌、ウイルス、病原菌をブロックする役割を担っています。
つまり侵入した細菌などを排除する免疫器官です。しかし、病気や疲れなどで体力が低下すると、その免疫機能が弱り、侵入してくる異物を除去しきれなくて扁桃腺に炎症が起こります。これを扁桃腺炎といい、おもに子どもがよく起こします。

 

というのも、扁桃腺は私たちが子どもの頃は活発に活動していますが、その後おとなになるにつれて働きの一部を他の器官に移し、自分の役割を軽くして衰退していく臓器だからです。とはいえ、「子どもの頃から扁桃腺が弱くて…」という人は、おとなになってもやっぱり扁桃腺が弱い傾向にあるようですが。
さて、では扁桃腺が腫れやすいのはどんな時でしょう。

 

扁桃腺が腫れやすい時

1つには疲れや病気で体の抵抗力が落ちているとき。あるいは口内が乾燥し、細菌やウイルスがはびこりやすい環境になったときです。

 

扁桃腺とアレルギーの関係とは

これらをふまえて、ではアレルギーが扁桃腺炎を引き起こすことはあり得るのでしょうか。すべてが解明されているわけではありませんが、関係がないとは言えないようです。たとえばアレルギー性鼻炎などのために鼻の通りが悪くなって口呼吸を続けていると、本来鼻がブロックしてくれるはずの細菌やウイルスが口から入り、扁桃腺に付着しやすくなる上、口内は乾いて免疫機能が落ちている状態ですから扁桃腺炎が起きやすくなります。またアレルギーのある人は、原因となる物質が体内に侵入すると扁桃腺が過剰に反応し、腫れやすくなっています。

  • 花粉
  • ダニ
  • カビ
  • ほこり

といったアレルギー物質が扁桃腺に付着しただけで炎症を起こすことは十分に考えられます。そのほかにも、前述の遅延型アレルギーでは扁桃腺の肥大が特徴的に見られます。原因不明の扁桃腺の腫れや発熱などが続く場合には、アレルギーの検査をしてみてもいいかもしれません。



 


 

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